妥協をするべき点が増えてくる

ローコスト住宅とはその名のとおり、コストを抑えた住宅のことです。土地・建物ともに安価に抑えることで、低価格の家造りが実現します。一方でローコストゆえの注意点があり、例えば設備のグレードが平均よりも低くなります。特に水回りの設備において顕著であり、キッチンやトイレ、お風呂などのグレードが低く抑えられているケースが多いです。キッチンが狭すぎる、トイレの壁紙が安っぽい、お風呂の床が滑りやすい、などの問題は少なくありません。低予算で家造りをするとなれば、必然的に選択肢が狭まってきます。ローコスト第一で考える必要があるので、自分の好みや理想を追求するのが難しくなり、妥協をするべき場面が増えてくるでしょう。

安さには必ず理由があると認識を

ローコスト住宅は安いのでお得と考える人は多いですが、安さには理由があるのが現実です。例えば住宅設計の自由度は低くなり、間取りが制限される、収納スペースや収納タイプが限られてくる、などの問題が発生しがちです。これは使用できる建材にも言えることで、断熱性や調湿性、耐震性などが低くなる傾向があります。

さらに住宅が長持ちしないケースが多く、外壁や屋根の塗装を例にしても短期間で塗り替えを迫られる可能性があります。ローコスト住宅は初期費用を抑えて建てられるのが魅力ですが、長い目で見ると施工後のコストが膨らんでしまい、思ったほどコスト削減にならないケースが少なくありません。後悔しない家造りをするためにも、長期スパンで費用対効果を分析してみましょう。